オオバンブルマイが豪快な末脚で差し切り優勝、NHKマイルカップ (G1) の有力候補となる。
4月15日 (土)、阪神競馬場で開催されたアーリントンカップ (G3・3歳・芝1600m) に出走したオオバンブルマイ。スタート後、先行争いを前に見て4番手につけた本馬は、向こう正面中程で位置取りを押し上げる他馬に交わされながらも中団8番手で最終コーナーを回り直線を迎える。レースは残り300m付近で脚色を失った逃げ馬に後続3頭が襲い掛かる追い比べの展開となる中、外に持ち出しされたオオバンブルマイは鞍上のムチに応えて一気に加速し大外から強襲。大勢が決しかけたレースをひっくり返す鮮やかな末脚で、前を行く各馬をゴール寸前でまとめて差し切り自身にとって2つ目の重賞タイトルを手にした。
見事な末脚で世代トップクラスのマイラーであることを証明したオオバンブルマイ、NHKマイルカップ (G1) での走りにも注目したい。
オオバンブルマイは、母ピンクガーベラ、母の父ディープインパクトという血統の3歳牡馬。母はJRA芝マイル競走においてタイム差無しの2着入着を果たしたピンクガーベラ、祖母ルシュクルはすずらん賞 (オープン) に勝利しファルコンS (G3) では3着に入着したスピード馬、叔母にはキーンランドC (G3)、函館2歳S (G3) に勝利し阪神ジュベナイルフィリーズ (G1) 3着の実績があるブランボヌール、叔父には函館スプリントS (G3)、函館2歳S (G3) などに勝利したビアンフェらがおり、近親には世界的名種牡馬Unbridled's Songが名を連ねる。
オオバンブルマイ (2020年生・牡・鹿)
父ディスクリートキャット 母ピンクガーベラ 母の父ディープインパクト
馬主 岡 浩二 様
栗東 吉村 圭司 厩舎
新ひだか町 (株)サンデーヒルズ 生産
ディスクリートキャットは、
芝で2頭、ダートで3頭のG1勝ち馬5頭を含め
85頭以上のブラックタイプホースを送る名種牡馬。
2022年には、
オオバンブルマイが京王杯2歳S (G2) を制覇。
本邦産駒からも待望の重賞勝ち馬が芝のレースで誕生。
全日本2歳優駿 (Jpn1) 2着の
コンバスチョンはヒヤシンスS (L) に勝利しドバイへ。
ワールドバローズはカシオペアS (L) で入着し、
芝マイルの重賞戦線を賑わす存在となる。さらに、
ルチェカリーナは芝1400m戦に勝利しオープン入り。
日本における芝適性をも証明した今、
絶対的なスピードを武器に産駒が歩む
成功への道は、さらに開かれた。