芝・ダートを問わない産駒の走りで注目を集めているディスクリートキャット。週末のJRA開催では、コンバスチョンがヒヤシンスS (L) に勝利し新たなリステッドウィナーとなった。
2月20日 (日)、東京競馬場で開催された3歳・ダート1600m戦のヒヤシンスS (L) に出走したコンバスチョン。前走の全日本2歳優駿 (Jpn1)、前々走の兵庫ジュニアGP (Jpn2) ともにあと一歩のところで勝利を逃し2着に甘んじた本馬は雪辱を期してこのレースに臨んだ。
コンバスチョンは、スタートを決めると内枠を生かして程なく内の3、4番手の好位につけ危なげなく道中を運ぶ。比較的速いペースで淀みなく流れるレース展開にきっちり対応したコンバスチョンは、ロスのないレース運びで最内の好位につけたまま最終コーナーを回り直線へ。直線に入り残り400mを切り満を持して追い出されたコンバスチョンは、残り200m付近であっさりと前を交わして抜け出す末脚を披露し、ゴール前では外から追い上げてきた2着馬をきっちりとクビ差退けて勝利、リステッドウィナーとなった。勝利タイムの1:35.3はヒヤシンスSが現行の距離となった1997年以降最速を記録した。
念願のリステッドウィナーとなったコンバスチョンの通算成績はこれで5戦3勝2着2回。今回の勝利で今後の展望を大きく広げた本馬。父譲りのスピードを武器にさらなる飛躍が期待されている。
ダーレーの自家生産馬であるコンバスチョンは母スモーダリング、母の父パイロという血統の3歳牡馬。母スモーダリングはJRAで3勝をあげており、本馬のいとこには2020年のJBCレディスクラシック (Jpn1) などに勝利したファッショニスタ、近親には2013年のBCターフ (G1)、愛2000ギニー (G1) などに勝利した種牡馬Magician、2008年の英愛2000ギニーなどG1レース4勝の種牡馬Henrythenavigator、2007年のフィリーズマイル (G1) などに勝利し日本に輸入されたリッスンなどの活躍馬がいる。
コンバスチョン (2019年生・牡・鹿)
父ディスクリートキャット 母スモーダリング 母の父パイロ
馬主 ゴドルフィン
美浦 伊藤 圭三 厩舎
日高町 ダーレー 生産
ディスクリートキャットは、2、3歳時は6戦無敗、同世代のチャンピオン。シガーマイルH (G1) では他馬に影をも踏ませず、伝説のイージーゴアに並ぶレコードタイムで走破。
カーターH (G1) 連覇のダッズキャップスを筆頭に、これまでにG1勝ち馬5頭、80頭以上の重賞・ステークスホースを送り出す。本邦産駒は2世代がデビュー、期待通りの活躍。
確かな成績に裏付けされた、圧倒的なスピード。その勢いは、誰にも止められない。