傑出した産駒の勝ち馬率で注目を集めるパイロ。今週のJRA開催ではワディが大和ステークスに勝利し、エグジットラックが新馬戦で勝利、さらにジョワイユが新たに勝ち馬となる活躍をみせた。
2月4日 (土)、京都競馬場で開催された大和S (4歳上・OP・ダート・1200m) に出走したワディ。滑らかなスタートを切ったワディは、向こう正面で7、8番手の好位で道中を無理なく運ぶ。最終コーナー出口で3、4番手から外に持ち出したワディは、直線でしっかりとした末脚で前をとらえると、後続の猛追を振り切り勝利した。
ワディは母フラグラントオアシス、母の父Rahyという血統の6歳牝馬。母フラグラントオアシスは99年のキングチャールズ二世S勝ち馬。半兄のデザートオアシスはJRA5勝の特別勝ち馬、半姉のフィリラもJRAで3勝をあげている。
ワディ (2011年生・めす・栗)
父パイロ 母フラグラントオアシス 母の父Rahy
馬主 H. H. シェイク・モハメド
栗東 野中 賢二 厩舎
日高町 ダーレー 生産
2月5日 (日)、東京競馬場で開催された新馬戦 (3歳・ダート・1600m) に出走したエグジットラック。スタート後、向こう正面で鞍上から気合いをつけられたエグジットラックは、道中、幼さをみせながらも、押し上げて外目から好位につけて最終コーナーを回る。直線で思い切って外に持ち出したエグジットラックは、追い出されると一気に末脚を伸ばし、ゴール直前で離れた内の前2頭をきっちり差し切って勝利した。
エグジットラックは母トレノローザ、母の父アフリートという血統の3歳牡馬。母トレノローザはJRA勝ち馬。近親にはJRA3勝の特別勝ち馬で、2012年のフラワーC (G3) 3着、オークス (G1) 5着のサンキューアスクなどがいる。
エグジットラック (2014年生・牡・栗)
父パイロ 母トレノローザ 母の父アフリート
馬主 戸賀 智子 様
美浦 田村 康仁 厩舎
平取町 清水牧場 生産
また、2月4日 (土)、東京競馬場で開催された3歳未勝利 (ダート・1400m・牝馬) にジョワイユが勝利、デビューから3戦目で勝ち馬となった。
ジョワイユは母チリースタート、母の父Caerleonという血統の3歳牝馬、本馬の祖母Snow Brideは89年の英オークス (G1) 等に勝利。3代母Awaasifは82年のヨークシャーオークス (G1)、83年のジョッキークラブ大賞 (G1) などに勝利。一族からは、95年のダービー (G1) をレコードで勝利、同年の凱旋門賞 (G1)、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS (G1) 等に勝利した種牡馬ラムタラ、96年の英1000ギニー (G1)、チャンピオンS (G1) 等に勝利したBosra Sham等々、活躍馬が多数出ている。
ジョワイユ (2014年生・めす・鹿)
父パイロ 母チリースタート 母の父Caerleon
馬主 (株) ラ・メール 様
美浦 高木 登 厩舎
浦河町 ディアレストクラブ 生産
アメリカのトップ種牡馬、タピット。 その父プルピットが送る、トップクラスのG1マイラー。 種牡馬となった今、産駒からは自身の資質を受け継ぎ、パワーとバランスを兼ね備えた素質馬が多数出現。ステークスを制したシゲルカガを筆頭に、初年度世代の勝ち馬率は驚異の80%を記録。現3歳世代は46頭が勝ち馬となる。