8月17日、アメリカ・サラトガ競馬場で行われたG2レイクプラシッドステークス (3歳牝馬限定・芝1700m) で、グレイヨッシュ Grayosh がヨシダ産駒として初の重賞制覇を飾った。
最内の2番枠 (1番枠は取消) からスタートを決めたグレイヨッシュはインの3番手を確保してレースを進めた。離れた逃げたオリ Ori との差を3コーナー過ぎから詰め、直線目がけてスパートを開始。直線では外から追い上げてきたシーフィールズプリティ She Feels Pretty との叩き合いになると、内から勝負根性を発揮してグイッとひと伸び。2023年のカナダ ナタルマステークス (G1) を圧勝し、同年のBCジュヴェナイルフィリーズターフでも僅差の3着に入った実績馬をクビ差競り落とし、重賞勝利を手中に収めた。管理するチャド・ブラウン調教師には、同ステークス4連勝で記録更新となる6勝目をプレゼントした。
ヨシダ産駒のファーストクロップであるグレイヨッシュは、2022年ファシグティプトン・ケンタッキーオクトーバーイヤリングセールに上場され、ショーン・フラナガン氏が2万5000ドルで購入。今年の1月にデビューすると、3戦目の芝1700m戦で初勝利をあげ、直後のG3ワンダーアゲインステークス (芝1800m) で4着。重賞2戦目となる今回、初のタイトルを獲得した。今後は、昨年の英1000ギニー馬モージュ Mawj が制したG1クイーンエリザベス2世チャレンジC (10月12日、キーンランド競馬場・芝1800m) が視野に入っている。
ハーツクライ産駒のヨシダは、日本産馬として初めてアメリカのダートG1ウッドウォードS (サラトガ競馬場) を制覇。芝にも適応し、チャーチルダウンズ競馬場で行われたターフクラシックS (G1) も制している。2020年に現役を引退して種牡馬に転身。初年度産駒から重賞ウィナーが誕生し、ステークス勝ち馬は4頭。デルマー競馬場の2歳重賞で入着したヤッタ Yatta、青葉賞で3着に好走したデュアルウィルダーなど早くも39頭の勝ち馬を送り出し、注目を集めている。