今夏デビューした初年度産駒が好調なタワーオブロンドン。パンジャタワーが無敗で京王杯2歳ステークス (G2) を制し、タワーオブロンドン産駒初となる待望の重賞勝ち馬が誕生。ファーストシーズンサイアーとしては最初のJRA重賞勝利となった。
11月2日 (土)、東京競馬場で開催された京王杯2歳ステークス (G2) に出走したパンジャタワー。好スタートを決めたが、先行集団を前に見る中団外のポジションに下げて末脚を温存。直線に向くと、雨の強さが増すなか一完歩ごとに脚を伸ばして上がりタイム最速タイとなる33秒8で先行集団をのみ込み、後続の追い上げも封じて初タイトルを獲得した。
キャリア2戦目、1ハロン延長、初の多頭数、稍重の馬場なども問題にせず、1分21秒2の好タイムで快勝。2017年に同じく最速の上がりタイムを駆使して勝利した父タワーオブロンドンに続く親子制覇の偉業となった。
パンジャタワーは母クラークスデール、母の父ヴィクトワールピサという血統の2歳牡馬。母クラークスデールは未出走ながら、半兄に2009年の日本ダービー馬ロジユニヴァース。3代母の名牝ソニンクからつながる母系には、安田記念連覇などマイルG1で3勝を上げたソングライン、秋華賞、ナッソーSと日英でG1を制したディアドラがいる。
パンジャタワー (2022年生・牡・鹿毛)
父タワーオブロンドン 母クラークスデール 母の父ヴィクトワールピサ
馬主 Deep Creek
栗東 橋口 慎介 厩舎
新ひだか町 チャンピオンズファーム 生産
タワーオブロンドンは強靭な筋肉を
身に纏い卓越したスピードで、
2歳から4歳時まで毎年重賞を制覇。
2歳時、芝1400mの京王杯2歳S (G2)、
3歳時、芝1600mのアーリントンC (G3)、
4歳時、芝1200mのスプリンターズS (G1)。
さらに、芝1200mのセントウルS (G2)、
芝1400mの京王杯スプリングC (G2) では、
どちらもレコードタイムを叩き出し圧勝。
ドフザダービーに辿り着く名門ファミリー出身。
トレヴ、ムーンライトクラウド、ジェネラス、
トリプティク、イマージン、ヴァンゴッホら
多数のレジェンドホースが名を連ねる。
産駒は父を彷彿とさせる屈強な馬体。
2023年のセールに登場するやいなや一躍脚光を浴び、
最高落札価格2,400万円、平均落札価格800万円超え、
売却率97.7%と驚異的な数字を記録。
期待をその背に、2024年にデビューした初年度産駒は
無敗で京王杯2歳Sを制したパンジャタワーを筆頭に、
未勝利戦をレコード勝ちし、小倉2歳S (G3) も3着のアーリントンロウ、
カンナS (オープン) 3着、小倉2歳S4着と芝6ハロンで好走を続けるレイピアら
父の確かなスピードを受け継ぐ産駒が多数登場。
話題沸騰のサイアー。