世代を問わない走りで成績を伸ばし、リーディングトップ10サイアーとなったアドマイヤムーン。今週のJRA開催ではリンシャンカイホウが新たに2歳勝ち馬となり、4歳のルネイション、5歳のミスズダンディーが特別戦に勝利した。
8月19日(土)、札幌競馬場で行われた2歳未勝利(芝1200m)に出走したリンシャンカイホウ。最内からスタートを決めたリンシャンカイホウは、スピードを生かしてハナを奪うと、そのまま軽快な走りで後続を引き連れて4コーナーを回り直線へ。直線では、残り100m付近で後続をさらに突き放す走りをみせたリンシャンカイホウは、2着に3馬身差で勝利し2歳勝ち馬となった。
リンシャンカイホウは母トリプルアクト、母の父Theatricalという血統の2歳牡馬。本馬の半兄Crew Leaderは北米7勝、2011年のSWランダルプレイトなどに勝利した他、2010年のブリティッシュコロンビアダービー(G3)で2着の実績馬。また、同じく半兄のジャイロスコープ、ヒトノワドリームはともにJRA勝ち馬。
リンシャンカイホウ(牡・鹿・2015年生)
父アドマイヤムーン 母トリプルアクト 母の父Theatrical
馬主 (株)KTレーシング 様
美浦 田中 剛 厩舎
新冠町 パカパカファーム 生産
同日の札幌競馬場で行われた、富良野特別(3歳上・500万下・芝1800m)には5歳馬ミスズダンディーが出走。ミスズダンディーはスタートで後手に回るものの、道中は8、9番手の内でレースを運ぶ。勝負所手前で他馬が早めに動きだし、レースのペースが変わる中、直線で外に持ち出したミスズダンディーは、ゴール手前での追い比べから力強くクビ差抜け出して勝利した。
ミスズダンディーは母ティコティコタック、母の父サツカーボーイという血統の5歳牡馬。本馬の母ティコティコタックは2000年の秋華賞(G1)勝ち馬、また半兄のコモノドラゴンはJRAで特別レース2勝の活躍馬。
ミスズダンディー(牡・鹿・2012年生)
父アドマイヤムーン 母ティコティコタック 母父サツカーボーイ
馬主 永井 啓弍 様
栗東 加藤 敬二 厩舎
浦河町 バンブー牧場 生産
8月20日(日)、新潟競馬場で行われた村上特別(3歳上・500万下・芝1600m)に出走したルネイション。内枠からスタートを切ったルネイションは道中、好機をうかがいながら10番手の内でレースを運ぶ。ほぼ全馬が一団となって最終コーナーを回る展開となる中、ルネイションは迷わずインを選択し追い出されると、残り200mでは上手く外に進路を変え、メンバー中最速の末脚で追い比べを制し、2着に半馬身差で勝利した。
ルネイションは母パラフレーズ、母の父Pivotalという血統の4歳牝馬。本馬の叔父Ultraは2015年のジャンリュクラガルデール賞(G1)などに勝利している。また叔母には2007年のミネルヴ賞(G3)に勝利したSynopsisなどがいる。母系を遡ると日本で種牡馬として一時代を築いたヘクタープロテクター、シャンハイなどが出ている。
ルネイション(めす・黒鹿・2014年生)
父アドマイヤムーン 母パラフレーズ 母父Pivotal
馬主 H.H. シェイク・モハメド
美浦 栗田 徹 厩舎
日高町 Darley 生産
アドマイヤムーンはG1レース3勝を誇る、JRA年度代表馬。ジャパンカップ(G1)では、不屈の精神で内外の一流馬を撃破。産駒は距離不問の活躍:G1スプリンターのセイウンコウセイ、ハクサンムーン、G1マイラーのレオアクティブ、2000mの強豪アルキメデス。現4歳世代からはG1ウィナーのセイウンコウセイ、現5歳世代からはステークス勝ち馬のフミノムーン、ブラックムーンが出現。