アドマイヤムーンが活躍馬を続々と送り出している。週末のJRA開催では、フミノムーンが京阪杯 (G3) で3着となった他、ブラックムーンがキャピタルS (オープン) を勝利し、さらにセイウンコウセイが渡月橋S (準オープン)、ハクサンルドルフが1000万下を制して、世代を問わない走りを見せている。
11月27日 (日)、京都競馬場にて行われた京阪杯 (G3・3歳上・芝1200) に出走したフミノムーン。重馬場の中、最内からのレースとなったフミノムーンは、道中折り合いに専念し、縦長の展開の中で先頭から13、14番手の内で向こう正面から3コーナーへ。最終コーナー手前で外へ持ち出せず、直線で馬群がバラけてからの追い出しとなったフミノムーン、直線では外からメンバー中最速の上がりを繰り出して追い込み3着となった。
フミノムーンは浦河町・斉藤英牧場生産。父アドマイヤムーン、母フミノシンデレラ、母の父サンダーガルチという血統の4歳牡馬。本馬の母フミノシンデレラはJRAで2勝。母の3番仔であるフミノムーンはJRA5勝、これまでにマーガレットS (LR)、桂川S (1600万下)、道新スポーツ杯 (1000万下) など計5勝をあげている。
フミノムーン (2012年生・牡・栗)
父アドマイヤムーン 母フミノシンデレラ 母の父サンダーガルチ
馬主 谷二 様
栗東 西浦 勝一 厩舎
浦河町 斉藤英牧場 生産
11月26日 (土)、東京競馬場で行われたキャピタルS (3歳上・オープン・芝1600m) に出走したブラックムーンは、スタート直後から後方の外で脚をため、最後の直線に勝負をかける競馬を選択。最終コーナーで最後方まで位置を下げたブラックムーンは、直線で残り400mを切ってから、満を持して外に持ち出して追い出されると、上がり34.0の末脚で他馬を圧倒し、瞬く間に先頭に立つと、2着に3馬身差をつけ勝利した。
ブラックムーンは日高町・タバタファーム生産。母ロイヤルアタック、母の父ジェネラスという血統の4歳牡馬。今回の勝利でJRA6勝馬となったブラックムーン、本馬のきょうだいゴールデンアタック、カリスマアキラはともにJRAで2勝。母の産駒は競走年齢に達した産駒4頭のうち3頭が勝ち馬となっている。
ブラックムーン (2012年生・牡・鹿)
父アドマイヤムーン 母ロイヤルアタック 母の父ジェネラス
馬主 Him Rock Racing 様
栗東 西浦 勝一 厩舎
日高町 タバタファーム 生産
11月27日 (日)、京都競馬場で行われた渡月橋S (3歳上・1600万下・芝1400m) に出走したセイウンコウセイ。好スタートを決め、ハナを奪ったセイウンコウセイはそのまま逃げ、レースの主導権を握る。自身のペースで道中を運んだセイウンコウセイは、その理を生かして後続を引き離すと、直線に入ってからも後続を寄せ付けない走りで、2着に2馬身半差をつけ勝利した。
セイウンコウセイは新ひだか町・桜井牧場生産。母オブザーヴァント、母の父Capoteいう血統の3歳牡馬。本馬のきょうだいハイッカクウ、メイショウグラハム、アステュートはJRA勝ち馬。また、叔父には1996年のNHKマイルC (G1) などに勝利し種牡馬となったタイキフォーチュン、近親には2015年のNHKマイルC (G1) などを勝利したクラリティスカイなどがいる。このファミリーには名種牡馬 Known Fact、Gone West などが名を連ねている。
セイウンコウセイ (2013年生・牡・栗)
父アドマイヤムーン 母オブザーヴァント 母の父Capote
馬主 西山 茂行 様
美浦 上原 博之 厩舎
新ひだか町 桜井牧場 生産
11月26日 (土) 、京都競馬場にて行われた1000万下 (3歳上・芝1600m) に出走したハクサンルドルフ。1番人気に推されたハクサンルドルフはスタートで出遅れるも、焦らずにほぼ最後方でレースを運び脚をためる。最終コーナー手前から追い出されたハクサンルドルフは、メンバー中最速の末脚で一完歩ごとに前との差を詰め、ゴール前では首差で差し切って勝利した。
ハクサンルドルフは新ひだか町・チャンピオンズファーム生産。母キングスミール、母の父Theatrical という血統の3歳牡馬。本馬のきょうだいには濃尾特別、舞鶴特別などに勝利しJRA4勝のエクストラゴールド、JRA3勝で伊勢特別などに勝利したブルミラコロ、JRA3勝のジャングルストーン、同じく2勝のシュウギンなどがいる。
ハクサンルドルフ (2013年生・牡・黒鹿)
父アドマイヤムーン 母キングスミール 母の父Theatrical
馬主 河崎 五市 様
栗東 西園 正都 厩舎
新ひだか町 チャンピオンズファーム 生産
アドマイヤムーンは現役時、国内外でG1レースを3勝しJRA年度代表馬にも輝いた名馬。種牡馬としてもスプリンターのハクサンムーン、マイラーのレオアクティブ、中距離のアルキメデスなど距離を問わず重賞勝ち馬を送り出し、貴重なエンドスウィープの血を後世に伝えている。