その2日前にアンドザバンドプレイドオン(Andthebandplayedon)がイプスウィッチにて勝利を収めた時点で産駒勝ち上がり頭数148の新記録を樹立していたコマンズだが、2日間でさらに2頭の産駒が勝ち馬となり、自身のレコードを更新した形となった。
初勝利を願いつつ4走目に臨んだ3歳セン馬のトランスポーターだったが、終わってみれば大楽勝で父の名をレコードブックに刻み込んだ。トリーバーンスタッドTorryburn Stud生産の同馬の母ポートレートコレクター(PortraitCollector: 父・サートリストラムSir Tristram)は、タントラ(Tantra)やリバティローズ(Liberty Rose)といったステークスウィナーを送り出したそれぞれの母の¾きょうだい、G3勝ち馬のイコールライツ(Equal Rights)やリステッドレース勝ち馬のアダプテッドヒーロー(Adopted Hero)とはそれぞれ半きょうだいという間柄。コマンズ産駒のG3勝ち牝駒カンザン(Kanzan)と同牝系に属するトランスポーターには、今後の更なる活躍が期待される。
今週末は、人気急上昇中のコマンズ産駒レインアフェア(Rain Affair)も躍動し、7戦中6勝を挙げる大活躍。オープンクラス昇級初戦にもかかわらず5馬身差で楽勝。コマンズ産駒でも近年まれに見る競走馬であるジョー・プライド(Joe Pride) 厩舎所属の4歳セン馬は、どうやら特別な才能を持っているようだ。ちなみに、メルボルン地区において同格と謳われる、ピーター・ムーディ(Peter Moody)厩舎所属のミスターメイクビリーヴ(Mr Make Believe)もまた最近、12戦して8勝を挙げている。
コマンズはこれまでに38頭のステークス勝ち馬を送り出したが、今シーズンは、G1勝ち馬のエレウォン(Erewhon)、G2勝ち馬のソウル(Soul)、ステークスウィナーとなった3頭の牝馬パロマレス(Palomares)、カンザン(Kanzan)、ブラジレイラ(Brasileira)、2歳のステークス勝ち馬であるアルター(Altar)およびアトミック(Atomic)を含む10頭の豪州ステークスウィナーが誕生。特筆すべきは、コマンズ産駒のステークス勝ち馬38頭のうち36頭が、それぞれの母が産んだベスト産駒である事。この事実は、コマンズが種牡馬としていかに優れているかを見事に表している。